Fragments of Works

仕事で便利!と思ったことや、もろもろの忘備録。さて。さてさてさて。

eラーニングとその野望

青山学院ワークショップデザイナー育成プログラム 16期 Advent Calendar 2014の第4日目です。

と、書き始めた現在、23時56分です。すみません、ちょっとズルしました。

eラーニング始まる

選考会が終わると、もろもろの書類が届き学習が始まります。当時のガイドブックを読み返してみると、対面講座が始まったのは5月10日でした。それまでの4月14日〜5月9日まではeラーニング基礎理論科目というのを自宅受講します。

基礎理論科目は以下の通り。


  1. ワークショップの定義
  2. ワークショップって何だ?
  3. ワークショップと学び
  4. ワークショップを学習としてとらえる
  5. ワークショップと演劇

ここで「ワークショップ」という学びの特徴を、ふんふん、とビデオ講義で学習します。「座学」ってやつですね。しかしながら、それらのレポートをきちんと提出しなければいけません。そのうちの1本は対面講座でみんなで共有しながら、お話をするのに使ったりもします。

ほとんどの受講生のGWはこのeラーニングに消えたでしょうね。きれいさっぱりと。

でもはっきりいうと、このeラーニングだけでなにかがわかった!ということはほとんどありませんでした。もちろん話を進めるための「基本的な用語」や「考え方」はストックされていくのですが、これってどうやって使うんだろ?という感じでした。棒切れ拾って、ぶんぶん振り回しているような(笑)。

専門用語と定義は覚えたけれど、腑に落ちていない宙ぶらりんな状態。それをより腑に近づけるべく、ワークショップを学習方法のひとつとしてとらえ、従来の学校教育などの「座学」とどういった相違点があるのかを「中高校生」に説明しなさいという課題がでました。

私の書いたレポートは次のようなものです。

みなさん、こんにちは。今日はみなさんに「学ぶ」ということについて、考えてもらいたいと思っています。こういうことを言われると、みなさんは、「学ぶ」なんて、毎日の授業でやっていることじゃないと思うかもしれません。そうです。それも「学ぶ」ことのひとつです。授業では、いろいろな知識を学びますよね。たとえば、国語。この文章おそうですが、みなさんはたくさんの言葉とその意味を知ることで、この文が何を伝えているのか、理解することがdけいます。みなさんが、幼稚園、保育園、小学校のときよりも、ずっと複雑な文章をよみこなせるようにあんったのは、毎日の学習の積み重ねのおかげです。 でも、ちょっとここで考えてみてほしいことがあります。誰かに「こんにちは」と言われたら、こちらも「こんにちは」と答えることは、学校にきて教わったことでしょうか? おそらく多くの人は学校に入る前から、「こんにちは」と答えることができたと喪います。学校の授業で習っていないことでも、理由はわからなくても、「こうしたら、こうするもの」という行動は、実は大人たちに「そうするものですよ」と教わったり、ただ真似をしたりして、学んできたことのひとつなのです。 ずいぶんと簡単なことでも、「学ぶ」に入ってしまうんだなと思われるかもしれません。では、もうちょっと別の場面を考えてみましょうか。たとえば、別の学校の生徒が交流などで、自分の学校にきて、自分たちを紹介しながら「こんにちは」という場合です。この場合、まず、自分たちの紹介をするのですから、自分たちのことを改めて「知る」必要があります。◯◯さんはどんな人だろう。◯◯くんは、どんな人だろうと考えます。そうすると、まず、自分は自分のことをどんな人間だと思っているか、また、友達は自分のことをどう思っているのか、知ることができます。 これまでの「学ぶ」は正解はひとつでした。国語のテストでも◯がつく答えと、×がつく答えがあります。「こんにちは」に「こんにちは」と答えるのも、正解はひとつです。 一方で、「自分がどんな人間かを知る」の答えは、ひとつではありません。自分が知っている自分もいれば、他人が知っている自分もいます。ここで大事なのは、みんなで話し合いながら「◯◯さんはこんな人なんだね」と納得したり、「自分はこんな人間なんだな」と改めて知ることです。これも「学ぶ」ことのひとつです。この学びはひとりではできません。友達という他人がいて成立する「学び」です。 学校という社会を出ると「正しい答えがひとつだけある」場合は少なく、むしろほかの人と一緒に、納得する答えを探していく場面が増えます。これも「学ぶ」ことのひとつなんだと捉えると、みなさんのこれからの人生がずっとおもしろくなると思います。

3つの学習観

レポートでは3つの「学習観」をできるだけわかりやすく伝えるという目的がありました。ちょっと破綻しているけど(笑)

  1. できる=行動主義的学習観
  2. わかる=認知主義的学習観
  3. わかちあう=社会構成主義的学習観

ワークショップが深く関わるのは、3の学習観です。もともと定義された意味を「知る」のではなくて、みんなで意味を「定義していく」過程です。意味はあるものではなく、創り出すものです。ここでの価値は「生み出すプロセス」と「生み出した結果」の双方にあると考えます。

職場の学習観

個人的な感想ですが、アメリカなどでは「生み出すプロセス」をフォーマット化(文章化、ツール化)して流通させるのが大変上手です。特に、日本のITの開発系では「結果」がほしいゆえに、その「結果」を「生み出したプロセス」を、後追いして取り入れていくような印象があります。「結果」が証明されていれば、その「プロセス」を取り入れてもいいぞ、と。いわゆるエビデンスベースです。

ほんとうは教えてもらったプロセスをがんばって取り入れるよりも、「プロセス」自体を創り出していけるのが、いちばん楽しいのだろうなあなどと、当時のノートには書いてありました(笑)。とんでもない高望みをしながら、対面講座、開始を待つ日々だったんですね。

明日は!

さて、明日(ごめん今日になっちゃった)は、同じプログラムで学んだえりぃが登場してくれます。どんなこと書いてくれるんでしょうか。楽しみます。